84 センバツ
毎日新聞 3/12
大旗を狙う

■智辯・足攻さえる新打線


「ニュー智弁」を披露したのは、対外試合解禁日の8日に行った大商大高(大阪)との練習試合だった。第1試合で6盗塁、第2試合で8盗塁をマーク。1死一、二塁の場面で、左前適時打の打球を追った三塁手の戻りの遅さを突き、一塁走者の米田伸太郎左翼手(2年)が三進する好走塁もあった。

 昨秋は投打とも高いレベルを示して近畿大会を制したが、10試合で13盗塁と機動力はやや物足りなかった。
小坂将商監督(34)は「(昨秋と)違うこともやっていかないと」と狙いを説明。主将の中道勝士捕手(2年)も「冬場は盗塁や打球判断など走塁面を練習した。
相手投手を打てない時は、足でかき回す」と明かす。
 
投打の柱の青山大紀投手 (同)ら昨夏の甲子園8強メンバーが8人残り、新チーム結成時に掲げた目標は「日本一」。近畿大会の準々決勝で青山が右脇腹肉離れを起こすなど主力2人が故障しながら、準決勝以降は新4番の小野耀平投手兼右翼手(同)が穴を埋めるなど、選手層の厚さは全国屈指だ。
小坂監督も 「チームの力はある。日本一を狙える」と自信を持つ。

 本格派右腕の青山は昨秋から投法改造に取り組み「直球は回転、切れが良くなっている」と手応えを実感している。小野は「エースの座を奪うと言いながら、そのレベルに達していない」と不満顔だが、大商大高戦では球威ある直球と鋭く落ちるスプリットで3回6奪三振と好投した。 
一方、攻撃面では昨夏の甲子園で4番だった中道が昨秋途中、不振から1番に回ったが、今春は中岫に戻る。代わりの1番候補は長打力のある山口悠希遊9手(同)だ。機動力を備えた新打線が機能すれば、悲願の初優勝にぐっと近づく。【来住哲司】


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